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2025年06月07日

皆様、いかがお過ごしでしょうか。6月を迎え、蒸し暑さを感じる日も増えてきましたね。
そんな中、今回は少し視点を変え、ヨーロッパの医療現場から、日本の皆様にとって興味深い情報を
お届けしたいと思います。私どもNCC・FIクリーン事業部は、ヨーロッパの最先端技術を活かした手術
器具の洗浄装置・洗浄剤・洗浄評価システムを日本の医療現場へご提供しているメーカーです。
本日は、ヨーロッパにおける手術器具再生に使用される洗浄剤が、なぜ『医療機器』として扱われるようになったのか、その背景と意義について掘り下げていきたいと思います。

ヨーロッパで手術器具再生の洗浄剤が医療機器に分類された流れ、背景

これまで、手術器具の洗浄に使用される洗浄剤は、旧欧州医療機器指令(MDD)の下では『付属品』という位置づけでした。
しかし、新しい欧州医療機器規則(EU MDR)の施行により、この状況は一変しました。現在では、手術器具の洗浄、消毒、滅菌に使用される製品は、独立した『医療機器』として明確に分類されるようになったのです。

この大きな変化の背景には、MDRにおいて医療機器の定義が拡大され、『医療機器の洗浄、消毒、
滅菌機器』が新たにその範疇に加えられたことがあります。これは単なる言葉の定義の変更ではなく、
患者様の安全をより一層重視するヨーロッパの強い意志の表れと言えるでしょう。


家庭用と医療用が明確に分かれた理由

皆様もご存知の通り、家庭用の洗剤と医療現場で使用される洗浄剤には、求められる品質と安全性の
基準に大きな違いがあります。手術器具に付着する血液、脂質、多糖類といった生物学的汚染は、
家庭用洗剤では十分に除去できない可能性があります。また、洗浄剤の残留が患者様に悪影響を
及ぼすことも懸念されます。

ヨーロッパでは、これらのリスクを最小限に抑え、手術器具の確実な再生処理を実現するために、
洗浄剤を医療機器として厳格に管理する道を選びました。医療機器としての承認を得るためには、
洗浄性能はもちろんのこと、器具への残留性がないこと、そして感染症リスクを低減できることが
科学的に証明されなければなりません。ISO 15883に準拠した清浄度テストなどが義務付けられて
いるのも、そのためです。

患者様への安全性確保だけではなく、環境配慮もある

ヨーロッパの取り組みは、単に患者様の安全性を高めるだけではありません。近年、医療分野においても
環境への配慮が非常に重要視されています。REACH規則をはじめとする環境関連法規に基づき、病院で
使用される洗浄剤も、環境や人体への影響が厳しく評価されています。

『生分解性』『有害成分ゼロ』『低刺激性』『低VOC(揮発性有機化合物)』といった環境評価指標は、
洗浄剤選定の重要な要素となっており、EUエコラベルやNordic Swanなどのグリーンラベル認証を
取得した製品が推奨される傾向にあります。原材料の調達から廃棄に至るまでの環境影響を評価する
LCA(ライフサイクルアセスメント)も重視され、病院全体のサステナビリティレポートに反映される
ことも珍しくありません。


ヨーロッパにおける狙い

このように、ヨーロッパが手術器具再生用の洗浄剤を医療機器として扱う背景には、以下の狙いがある
と考えられます。

患者安全の更なる向上:
より厳格な基準を設けることで、感染症リスクを低減し、患者様が安心して医療を受けられる環境を
整備する。

品質管理の徹底:
医療機器としての承認プロセスを通じて、洗浄剤の品質と有効性を保証する。
環境への配慮:
環境負荷の低い製品の使用を促進し、医療現場全体の持続可能性を高める。


日本市場における手術器具再生の洗浄剤の未来

ヨーロッパのこの動きは、日本の医療現場にとっても示唆に富むものです。患者様の安全確保はもと
より、環境への意識の高まりとともに、手術器具再生に使用される洗浄剤に対する法規制も、今後
変化していく可能性があります。

私たちNCC・FIクリーン事業部は、ヨーロッパの最新の規制動向と技術を常に把握し、日本の医療
現場のニーズに合った製品とソリューションを提供してまいります。


NCC・FIクリーン事業部からの提案

弊社では、EU MDRの要求事項を満たした、高品質で環境にも優しい手術器具再生用洗浄剤を豊富に
取り扱っております。洗浄力、安全性、そして環境性能のすべてにおいて、皆様の期待に応える製品を
ご提案できると確信しております。

もし、ヨーロッパの最新情報や弊社の製品についてご興味をお持ちいただけましたら、どうぞ
お気軽にお問い合わせください。


おわりに
今回は、ヨーロッパにおける手術器具再生用洗浄剤の法的位置づけの変化についてご紹介しました。
今後とも、皆様の業務に役立つ情報をお届けできるよう努めてまいりますので、引き続きよろしく
お願いいたします。

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