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2026年01月28日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第55弾

2026年01月09日
医療器材の予備洗浄とは!! 〜予備洗浄を減らして、もっと安全な現場へ〜

2025年12月19日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第54弾

2025年12月19日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第53弾

2025年12月11日
ミスゼロへの挑戦!手術器材識別の『現在』と『未来』

2025年11月04日
洗浄は『見えない汚染との闘い』医療機器洗浄とは異なる産業用洗浄の紹介

2025年10月23日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第52弾

2025年10月21日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第51弾

2025年10月01日
『輪じみ』『さび増加』の真犯人は? 手術器具の仕上がりを変える『水質』の落とし穴

2025年09月10日
洗浄評価の悩み、解決のヒントを見つけませんか?

2025年08月09日
【中材必見】「SSIは中材のせい」と言わせない!洗浄業務の「なぜ?」を自信に変える記録管理術

2025年07月08日
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2025年06月07日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第50弾

2025年06月07日
蒸し暑さを吹き飛ばす、ヨーロッパからの新しい風:         手術器具再生用洗浄剤の『医療機器承認』という選択

2025年05月14日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第49弾

2025年05月01日
ヨーロッパに学ぶ、環境にやさしい医療機器再生洗浄剤の最前線

2025年04月17日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第48弾

2025年04月03日
手元を明るくするだけで、洗浄の質が向上する!     ― 視認性と洗浄清浄度の関係 ―

2025年03月10日
医療機器洗浄アドバイザーコラム 第47弾

2025年03月06日
ヨーロッパにおける内視鏡洗浄の現状

医療機器洗浄アドバイザーコラム 第55弾

2026年01月28日

関東エリア担当の竹内が今回のコラムを担当させて頂きますので、宜しくお願い致します。
昨日、久しぶりに実家に帰省したときのこと。台所の冷蔵庫を見て、懐かしさと同時に、既視感覚を覚えました。扉の表面が見えないほどにカレンダーや、ヘルパーからの通達文、ハサミやキッチンタイマーなどが所狭しと貼り付けられていました。親にとっては「念のため取っておいたもの」ですが、端から見ればどこに何があるか分からず、今必要な情報なのかさえ判断がつきません。そういうことを思いながら仕事に戻ると中央材料室の洗浄のシステムシンクにも様々な物が吊り下げられていることに気がつきます。ブラシやスポンジそして、洗浄方法が書かれた標準作業手順書その光景を見て何か使いやすく見やすくする方法はないのかと考え今回、弊社の産業洗浄担当に工場の5S活動などを教えて頂ただいたので中央材料室での掲示物に関しての改善情報をお話させて頂きます。

生産現場では、『掲示物は、現場の安全文化』を映す鏡と言われている様です。
中央材料室ではどうでしょうか?特に不潔エリアは、病院中から汚染された器材が集まり、時間・人手・正確性のすべてが求められる現場です。新しい洗浄装置の導入 ・新規器材の追加 ・洗浄剤や希釈条件の変更 ・インシデント後の注意喚起こうした出来事のたびに、掲示物は増えていきます。
管理者としては、「とにかく伝えなければならない」「掲示しておけば、周知したことになる」そう判断される場面も少なくありません。しかし現場では、掲示物が増えるほど見られない掲示が生まれていくという現実があります。情報が多すぎると、スタッフは無意識のうちに掲示板そのものを見なくなってしまうのです。これは個人の意識の問題ではなく、仕組みの問題です。では、どうすれは良いのでしょうか?文字中心の掲示が、スタッフ教育の負荷を高めていると生産現場では考えられている様です。
ある病院では、「器材の先端を裏向けにしないでください」という文字だけの注意書きが掲示されていました。管理者の意図は明確です。しかし新人スタッフにとっては、 「裏とはどこか」「どの状態が正解なのか」を頭の中で想像しながら作業する必要があります。結果として、確認のために先輩を呼び止める ・自己判断で進めてしまう ・再洗浄が発生するといった教育コスト・作業ロスが積み重なります。管理者の立場から見ると、これは 「個々の理解不足」ではなく、 教育を現場に任せすぎている状態とも言えます。

スタッフの負荷を軽くするためには、「読む掲示」から「判断できる掲示」へ進化をさせて行きませんか?
中材業務は、作業の手を止めて文章を読む余裕がありません。
文字を読む → 解釈する → 判断する!!
このプロセスが増えるほど、ヒューマンエラーのリスクは高まります。そこで有効なのが、写真による視覚化です。写真上に〇×を直截書き込みを行う掲示スタイルは、下記3点の管理上のメリットがあると言われています。
1)教育の標準化
 誰が教えても同じ基準が伝わる
2)判断の即時性
 スタッフがその場で正誤を判断できる
3)再教育の削減
 同じ指摘を繰り返す必要がなくなる
この3点を中央材料室での洗浄業務に置き換えて考えて見ると、掲示例的には下記の様になるかと思います。
〇(正しい状態)
鉗子類が開かれ、重なりなく洗浄カゴに配置されている
×(不適切な状態)
器材が重なり、洗浄水や洗剤が届かない状態

このような掲示は、管理者が現場に常駐していなくても、正しい判断基準を示し続ける『無言の指導者』になります。
そして、掲示物の内容変更や掲示物の整理は、管理者の重要なマネジメントです。
掲示物の見直しは、単なる『整理整頓』ではありません。それは、現場に何を優先させたいのか?どこでミスを防ぎたいのか?どこまでを現場判断に委ねるのか?を管理者自身が言語化・可視化する作業です。

皆様にやって欲しい見直しの第一歩は!!
1)古い掲示物が残っていないか!!
2)内容が重複していないか!!
3)写真や図で代替できないか!!
これだけでも、現場の作業性は大きく変わると思いますので一度、自院の洗浄室システムシンク周りでやってみてください。

では、私たちNCCができる『現場に残る仕組みづくり』は、洗浄装置・洗浄剤・洗浄評価の3本柱を通じて、多くの中材現場を見てきた経験ではないかと思います。その経験から言えるのは、『良い掲示物』は、現場任せでは生まれにくいということです。また、掲示板は、管理者のメッセージそのもので、「何を大切にしている部署なのか」「どこまで安全を求めているのか」を無言で伝えています。もし今、新人教育が属人化している ・同じミスが繰り返される ・注意しているのに改善しないと感じておられるなら、 掲示物のあり方を見直すことが、大きな一歩になります。実家の冷蔵庫の整理は難しくても、 中材の掲示板は、今からでも変えられます。
●情報の棚卸し
 掲示物の整理と優先順位付け
●現場に即した視覚化
 実際の器材・作業動線に合わせた〇×写真の作成
●管理者・スタッフ向け勉強会
 掲示更新とセットで行う洗浄の再確認
などの変更と改善を管理者の皆さまと一緒に作るお手伝をし『見れば分かる』『迷わない洗浄現場』を創り上げられれば、幸せです。

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