-
未来の中材へ
〜完全自動化・ロボット化された海外のコンセプト病院〜2026年05月11日若葉の緑がまぶしく、爽やかな風が吹き抜ける季節となりました。5月といえば端午の節句。空高く泳ぐ「鯉のぼり」は、どんな困難にも立ち向かい、力強く成長してほしいという願いが込められている様です。今では、大きな「鯉のぼり」を上げている家も少なくなって来ましたが、「鯉のぼり」の大きさは関係なく昔も今も親が子を思う気持ちは一緒だと思います。中材業務に目をやると穏やかに空を泳ぐ「鯉のぼり」ではなく膨大な医療器材と向き合い、病院の安全を根底から支える中央材料部の皆様の姿は、まさに激流を遡る力強い鯉ではないでしょうか(笑)。今月のコラムでは、そんな皆様の未来の負担を劇的に減らし、さらなる高みへと導く海外の最新コンセプト病院の姿をご紹介します。

現在、ヨーロッパを中心に、洗浄・滅菌工程の『完全自動化』を目指したコンセプト病院が次々と誕生しています。かつては夢物語だったロボットによる中材業務は、いまや現実の選択肢となりつつあります。なぜ、そこまで自動化が進められているのでしょうか?その理由の一つがヒューマンエラーの排除と言われています。ロボットは疲れません!!24時間、常に一定の精度で器材をハンドリングし、入れ忘れや積み間違いをゼロにします(自動車産業では当たり前かもしれません)。人を疲れさす原因は、 重いコンテナの搬送や、汚染器材の取り扱いに神経を使うことではないでしょうか。この作業をロボットが担うことで、スタッフの腰痛防止や感染リスクを最小化します。
単純な反復作業から解放されたスタッフは、より高度な判断が求められるセット組みの最終確認や工程管理に集中できるようになります。
デンマークやドイツの最先端施設では、AGVとロボットアームの共演がスタートし中材の風景が一変しています。
手術室から使用済み器材が載ったカートを、自動走行ロボットが回収し、洗浄エリアまで無人で運びます(この方式は、日本でも見かける無人搬送です。トラブルで人が運んでいる姿も見かけますよね)。その後、ロボットアームによるローディングシステムが予備洗浄の超音波洗浄機そして、ウォッシャーディスインフェクター(WD)への器材投入を行います。画像認識技術により、器材の種類を判別し、最適な洗浄ラックへ配置するシステムも開発されています。(最新のパン屋へ行くとレジのカメラが自動でパンを認識して一瞬で支払いへとなるシステムと似ています)

トレーサビリティ管理もAIが普及してきている様で、どの医療器材がどの患者に使用され、どの洗浄装置が洗浄したか。すべてがデジタルで紐付けられ、紙の記録は一切存在しません。
まさに、中材が『病院の心臓部』から『高度なインテリジェント・センター」へと進化しているのです。
今年は、海外へ情報収集と勉強に行ってこようと考えていますので、その月のFIクリーン事業部のコラムでは、写真などを交えて情報をお伝えすることが出来ると思います。
私たちNCC・FIクリーン事業部が提携しているヨーロッパのメーカー各社も、この自動化の波の最前線にいます。
私たちが日本市場へご紹介している洗浄装置や洗浄剤は、実はこうした将来の自動化を見据えた設計がなされています。例えば、高度なセンサーを搭載した予備洗浄装置は、ロボットでも扱いやすい液体洗浄剤の自動供給システムなど。現在は『手動』で行っている工程を、スムーズに『自動』へと移行できるよう、製品のバックボーンには常に最新のテクノロジーが組み込まれています。
端午の節句に飾る「兜」は、身を守るための象徴です。中央材料部の自動化・ロボット化は、決してスタッフの仕事を奪うものではありません。むしろ、皆様の大切な「健康」と「プロフェッショナルとしての誇り」を守るための、現代の「兜」であると私たちは考えています。
「未来の中材」は、もうすぐそこまで来ています。
NCC・FIクリーン事業部は、世界中のイノベーションをいち早く皆様の元へ届け、共に歩んでまいります。
本月も、皆様が健やかに、そして誇りを持って業務に励める一月となりますように。
NCC Column LIST

