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医療機器洗浄アドバイザーコラム 第23弾2023年02月10日こんにちは、中四国エリア担当の川端です。 
 今回は『疑似血液』というテーマでお届けします。
 洗浄評価を行う場合に、より厳密な方法で正確に清浄度を求めようとした場合には
 洗浄後の器材に付着した残留タンパク質を抽出による定量法で、
 正確に測定のできる装置を用いて行ねばなりなせん。
 それには病院内の設備ではなかなか実施が難しく、外部の検査機関に頼らざるをえないのが
 実情だと思います。
 その際に実際に臨床で使用された器材を外部に持ち出すことは感染リスクの観点から考えると
 容易ではありません そこで有用になってくるのが実際の血液汚染との相関性がありつつ感染リスクを排除した 
 『疑似血液』ということになります。
 
 「滅菌保証のガイドライン2021」においても疑似汚染物を用いたテストデバイスを洗浄評価に
 使用することも推奨されており、その作成方法にも触れられています。
 
 ①ヒツジの血液10mlに抗凝固作用を持つへバリンを100単位(1ml)添加
 ②1%硫酸プロタミンを0.15ml加える
 ③滅菌蒸留水を10%添加
 
 このできた疑似汚染物は15分ほどで凝固してしまうので
 
 ④素早くクライル止血鉗子を汚染させる
 
 その方法としては鉗子のボックスロック部に100μLの疑似汚染物を付着させて
 鉗子を5回開閉させます。
 
 ⑤45℃の乾燥庫で1時間乾燥させる
 
 簡単にまとめると以上のような工程で作られるのがテストデバイスになります。
 もちろん疑似血液の保管温度やデバイスの時間管理など細心の注意を払っての
 作成、管理が必要になります。 弊社でもオールサポートシステムの一部としてテストデバイス(チャレンジデバイス)の 
 提供が可能となっております。
 
 また弊社の「Josafe CCI」というチャレンジインジケータはこのテストデバイスのレシピに
 準拠しており、通常14日以内という使用期限があるテストデバイスに較べ、約2年の使用期限があります。
 形態も鉗子のボックスロックとも同じ構造となっているため簡易テストデバイスとしての使用も可能です。
 
 さらに、現場でより簡易にタンパク測定が行え、ガイドラインにも準拠した
 拭取り法による残留タンパク質検査システム「PRO1-MICRO/MiniPro」も洗浄評価を行う上で
 非常に有用です。
 
 洗浄評価にご興味ご関心がおありの施設様は是非NCC製品をご活用ください。
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