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医療機器洗浄や運用ノウハウなど、現場に役立つ情報をコラム形式で発信します。

2022.10.20

ウォッシャーディスインフェクターで使用される医療器材洗浄用の洗剤を選択するポイント

中央材料室の業務主役は先入観として滅菌と言われる事が多いが実際には『洗浄に始まり、洗浄に終わる』と言われるほど洗浄が業務主役と言っても過言ではない。 洗浄は、家庭生活においても洗濯や食器洗いなどに始まり洗浄と共に生活をしています。また、産業面でも弊社洗浄BU事業部が活躍をしています

各種工業や製造産業でも多くの場面でプロセスの初めに行われる重要業務が洗浄であり日々技術向上を

会社ごとに切磋琢磨しています。医療分野に目をやると医療器材の消毒や滅菌についてのテキストや

ガイドラインは出版されているが、洗浄についての具体的な指導書は少ないのが現実です。これは洗浄に対する観念・技術の向上意識が中央材料部スタッフ間で低い現状を表していまして私の将来ビジョンは、この現状を各種工業や製造産業と同等位に洗浄業務を重要業務と捉え中央材料部スタッフが洗浄技術向上意識を持って業務を行う業界にする事です。 今回のコラムでは私が学んだ洗剤選択についての基本的な

考え方を『分かり易く』皆様に伝えられたらと思い進めさせて頂きます。ただ、医療器材の洗浄分野は

発展途上であり私とは違った考え方をお持ちの『洗浄のプロ』クラスの人もいらっしゃると思いますので、コラムを読まれている皆様の施設での洗剤選択の参考にしていただければ幸いです。

洗剤には、洗浄:汚れを落とす・除染:洗い流す事により細菌数を減らす・消臭:ニオイ成分を分解するなどの作用があります。洗浄剤を正しく選択することで、医療器材の清浄度を上げることができます。

では、ウォッシャーディスインフェクターで使用される洗剤にはどんな種類があるかと言う事です。

ウォッシャーディスインフェクターで使用される洗剤には様々なものがあり酸性・中性酵素・アルカリ性などの液性による区分は、その水素イオン濃度(pH)により決められています。

※ 液性は使用される化学物質の種類により変わる事もあります。

各種洗剤の特長と選択

アルカリ洗剤の特長

・ アルカリ洗浄剤は、水酸化ナトリウムとアルカリビルダーが主成分

・ アルカリビルダーが動植物油脂の溶解、タンパク質や炭水化物の溶解に作用し、汚れを化学的に

分解除去する能力が非常に高い

アルカリ洗剤の使用条件

・ メーカーの推奨洗浄温度で洗浄を実施・基本高温での洗浄能力が高い

・ 近年アルカリ洗浄剤特有のダメージが少ない製品も多く発売されている

アルカリ洗剤の選択

・ 洗浄能力が最も高く変性した汚染物にも効果的

・ 油脂汚染物除去に有効

・ 強アルカリ性の洗剤は、器具に破損の原因やシミをつける事もあるので使用に注意が必要

中性酵素洗剤の特長

・ 生物学的に特殊なタンパク質分子。細胞内の多くの化学反応を容易にし促進する

・ 酵素は生物が作る触媒であり、タンパク質や脂質・でんぷんなどの大きい分子を細かくし水に

溶け込ませる

酵素の種類

・ プロテアーゼ:蛋白質・血液・卵白・肉汁等の蛋白汚染 

・ アミラーゼ:澱粉・炭水化物・米粒・糊・その他澱粉汚染

・ リパーゼ:油脂・動植物性油脂系汚染物

・ ペプチナーゼ:ペクチン・ジャム・果汁の汚染物

中性酵素洗剤の選択

・ 医療器材の汚染度→酵素の含有量(活性値):反応至適温度(分解に最適な温度)

・ 医療器材の汚染物質→基質特異性(分解する相手を選ぶ)がある。油脂汚染除去は不得意など

・ 使用時の誤った選択により名ばかりの酵素系洗浄剤にならない工夫が必要

酸性洗剤の特長

・ 酸性洗浄剤は、一般的に有機酸・無機酸が配合されている

・ 有機酸ベースの洗浄剤は、アルカリ洗浄剤使用後の中和工程に用いられる

・ 無機酸ベースの洗浄剤は、ステンレスの不動態化処理・サビ落としなどの器具メンテナンス剤として

用いられている

酸性洗剤の選択

・ ウォッシャーディスインフェクターの槽内が変色(レインボー・白色)して来ている

・ 洗浄後の医療器材に輝きがなくなってきた

・ ステンレスの不動態化処理

・ 酸性の洗剤は、表層に穴状の腐食をもたらすことがあるので使用に注意が必要ですが、使用方法を

間違えなければ医療器材の寿命を伸ばす溶剤です

ウォッシャーディスインフェクターの洗剤選択のまとめ

洗剤の作用は、目的に応じて効果的に働くように組成され、それぞれの物質が相乗的に働き洗浄を行うものなので汚染物の除去能力および器材のダメージ抑制などを考えて選択する必要がある。

また、ウォッシャーディスインフェクター等に問題を生じない物を選ばなければならないが過度な心配は不必要。(諸外国を見れば洗剤選択が自由な国もあります)当然、環境への配慮も必要で、これらを踏まえて、希釈率・pH・主成分・容量・価格という机上分析と、泡立ち・臭い・洗浄音・洗浄効果などの試験を十分検討する事だと思います。また洗剤選択の際は、洗剤に関連する事項に関して、全く異なる2側面から情報を収集し判断を行って行くべきで洗剤の情報の内容が偏らない事も大切でると思います。

ウォッシャーディスインフェクターの洗剤選択で悩みがある現場様は、弊社営業担当者へお気軽にお問合せ下さい。

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