中央材料部の未来|完全自動化・ロボット化された海外のコンセプト病院
完全自動化・ロボット化が変える、洗浄・滅菌の現場

今月のコラムでは、皆様の未来の負担を劇的に減らし、さらなる高みへと導く海外の最新コンセプト病院の姿をご紹介します。
なぜ今、自動化なのか?現場が抱える3つの限界
現在、ヨーロッパを中心に、洗浄や滅菌工程の『完全自動化』を目指したコンセプト病院が次々と誕生しています。
かつては夢物語だったロボットによる中央材料部(中材)の業務は、いまや現実の選択肢となりつつあります。
なぜ、そこまで自動化が進められているのでしょうか?
その理由の一つがヒューマンエラーの排除と言われています。
ロボットは疲れません。
24時間、常に一定の精度で器材をハンドリングし、入れ忘れや積み間違いをゼロにします。
(もしかしたら自動車産業では当たり前かもしれません。)
人を疲れる原因は、 重いコンテナの搬送や汚染器材の取り扱いに神経を使うことではないでしょうか。
この作業をロボットが担うことで、スタッフの腰痛防止や感染リスクを最小化します。
単純な反復作業から解放されたスタッフは、より高度な判断が求められるセット組みの最終確認や工程管理に集中できるようになります。
デンマーク・ドイツの最先端施設で起きていること
デンマークやドイツの先進的な医療施設では、すでにAGV(自動搬送ロボット)とロボットアームが協調して動く中材の自動化ラインが稼働しています。
その流れを簡単に説明すると、次のようになります。
手術室から使用済み器材が積まれているカートを、自動走行ロボットが回収し洗浄エリアまで運びます。
この方式は日本でも見かける無人搬送式ですよね。
その後、ロボットアームによるローディングシステムが、予備洗浄の超音波洗浄機とウォッシャーディスインフェクター(WD)へ医療器材の投入を行います。
それだけではなく、画像認識技術により器材の種類を自動で判別し、最適な洗浄ラックへ配置するシステムも開発されています。
この画像認識システムは、某大手のアパレル店で洋服を購入時に、カゴをレジに置いたら一瞬で認識して金額を提示する仕組みと似ていますよね。
トレーサビリティ管理もAIが普及してきている様で、どの医療器材がどの患者に使用され、どの洗浄装置が洗浄したか。
すべてがデジタルで紐付けられ、紙の記録は一切存在しません。
まさに中央材料部が『病院の心臓部』から『高度なインテリジェント・センター』へと進化しているのです。
NCC FIクリーン事業部が今、日本に届けている製品の意味
私たちが提携しているヨーロッパのメーカー各社も、この自動化の波の最前線にいます。
日本市場へご紹介している洗浄装置や洗浄剤は、実はこうした将来の自動化を見据えた設計がなされています。
たとえば、ロボットでも扱いやすい液体洗浄剤の自動供給システムとの親和性、高度なセンサーを搭載した予備洗浄装置の拡張性など、現在「手動」で行っている工程を、将来スムーズに「自動」へ移行できるよう、製品のバックボーンには常に最新のテクノロジーが組み込まれています。
中央材料部の自動化やロボット化は、決してスタッフの仕事を奪うものではありません。
むしろ、皆様の大切な「健康」と「プロフェッショナルとしての誇り」を守るための、冒頭でお伝えした端午の節句と同じように、現代の「兜」であると私たちは考えています。
「未来の中央材料部」は、もうすぐそこまで来ています。
NCC FIクリーン事業部は、世界中のイノベーションをいち早く皆様の元へ届け、共に歩んでまいります。